失敗しました(翼花)

花と翼徳が婚約した事を祝う宴で、泥酔した翼徳は花に絡んでいた。

「いい加減にしてください、翼徳さん!」

「婚約者に対して、酷い言い草だな?」

「……」

「やっぱり、俺の方は……」

「翼徳さん!」

そう花に名を呼ばれた翼徳は、泥酔していたと思えぬ、いつもと変わらない表情となった。

故に、翼徳は花を試していた事も見抜かれたと察し、ただ翼徳は花に謝罪した。

「……ごめん」

「私は翼徳さんがわかっていなくらい、翼徳さんが好きですから」

「でも……」

「そんなに嫌われたいんですか?」

「違う!」

「甘えてくれるのは嬉しいです。でも……ここは宴ですから、自重してください、翼徳さん」

と花に告げられた翼徳は、自身の甘えを認め、ただ感謝をする様に微笑んだ。

すると、二人の経緯を見守っていた玄徳と雲長が声をかけた。

「そうだな、お前の方が年上なんだから、甘え方も考えろ」

「妻に甘えるのは夫の特権だが、権利を行使するなら義務も果たすべきだ」

「……うん」

「だから、今日はもう退室しろ」

そう玄徳に告げられた、否、命じられた翼徳はただ驚いた。

「え、でも、今日の宴は……」

「ああ。おまえと花の結婚が決まった事を祝う宴だな」

「だが、玄兄が退室しても良いと言っている。だから退室をしても問題はない」

と雲長が更に言葉を続けると、花はただ真っ直ぐな視線で二人への感謝を言葉にした。

「ありがとうございます、玄徳さんに雲長さん」

「翼徳を頼んだぞ、花」

「はい」

そう応えた花は玄徳に頼まれた事をしっかりと受け止め、翼徳は雲長の変化に気付いた。

「……雲長兄い?」

「いや……お前の方が年上だから、花だけに任せるのもどうかと思っただけだ」

「やっぱり……」

そう翼徳は雲長の言葉の意味を真っ向から受け止めようとしたが、花はあえて微笑んだ。

「大丈夫ですよ。私は翼徳さんが大好きですから」

「うん、俺も花が大好きだ!」

と言った翼徳は、興奮した感情のまま花を抱きかかえながら退室をした。

その様な仲睦まじい様子を見せられた、否、見守っていた玄徳の思いを雲長は察した。

「結婚も良いと思いましたか、玄兄?」

「……翼徳と花の婚儀はな」

「では、そういう事にしておきます」

「……」

 

 

 

 

 

……翼徳×花なのに、玄徳さんと雲長さんの出番が多いのは……私の好みの所為です、すみません。

いえ、攻略キャラでは玄徳さんがファーストですが、玄徳軍のオールキャラな雰囲気も好きなのです。

ただ、酔っぱらった翼徳さんを書いたのは初めてですが、楽しかったのでまた書きたいと思いました。

また、明日は子龍×花の予定です。