失敗しました(アルムディア)

アルムとディアーナが結婚し、次は後継者問題だと周囲が囁きはじめた頃。

ダリスの王妃が多くの国の女性達から好かれる小説に熱中している噂をアルムは知った。

そして、それを知ったアルムは出来るだけ早く執務を終えさせると寝室に向かった。

「ずいぶん熱中しているようだね?」

そうアルムから問われたディアーナは読んでいた小説から視線を向けてから問い返した。

「今日の執務は早かったんですの?」

「僕よりも小説を読む方が良かったのかな? ダリスの王妃様が熱中している小説が有るとの噂は僕も知っているよ」

というアルムの問い返しの意図がわからないディアーナはただ不思議そうに答えた。

「まあ、私はただこの小説が好きなだけですわ」

「確か略奪愛がメインの小説だとか?」

「確かに、ヒロインは想う男性ではなく想われた男性と結婚しますけど、私が興味を持ったのはヒロインを奪った男性の行動ですわ」

そうディアーナが正直に答えると、アルムは少しだけ苛立ったように問い返した。

「そんなに魅力的な男性なのかな?」

「いいえ、ただヒロインを強引に抱いて既成事実をつくる事で略奪に成功しただけですわ」

「……」

「略奪という行為が良い事だとは私も思っていませんけど、男性から既成事実を狙うほどに愛されるという事が新鮮で興味をひかれましたの」

とディアーナから噂に間違いがないと察したアルムは艶やかな笑みで誘った。

「……では、実践しようか?」

「え?」

「僕が、貴女が熱中するものを、小説から僕達の子供へとかえてみせるよ?」

そうアルムが艶やかに誘う意図に気付いたディアーナはただクスクスと笑いだした。

それ故に、アルムはディアーナの意図がわからず、ただ戸惑う様に硬直した。

そして、アルムの反応も予測していたディアーナは再び正直な答えを言葉にした。

「私が小説に熱中できるのは、貴方が側に居て、互いに幸せだからこそ、ですわ。その前提が崩れないから、私は小説に熱中する事も出来るんですのよ? でも、アルムの嫉妬は珍しいですから、私は大歓迎ですわ」

とディアーナから聞かされた、否、勘違いな嫉妬をしたとも察したアルムは硬直し続けた。

そして、その様なアルムに対し、ディアーナはただニッコリと微笑みながら見守った。

 

 

 

 

 

アルムとディアーナは書きやすくて甘くもなりやすい安定のあるCPだと再確認しました。

また、勘違い嫉妬も書きやすい上に萌えるネタなので、筆の進みも早かったです。

あと、明日はブルマリ(ファンタ2)の予定です。