拝啓

深夜まで及んだ執務を終えたアルムは、入室した寝室で急に不機嫌となった。

そして、その様なアルムに気づいたディアーナは不思議そうに首をかしげた。

その姿の愛らしさ故に、アルムは更に不機嫌となりながらも淡々と問いかけた。

「この部屋で浮気相手に手紙を書くのかい?」

そうアルムに言われたディアーナは少しだけ目を見開いてから苦笑った。

「こんな深夜まで執務は大変だと思いますけど……お疲れが過ぎるようですわね。この手紙はお兄様へ送るものですわ」

「君の愛情を独り占めしたいと思う、哀れな男の独占欲ゆえ、と思って頂けませんか?」

というアルムの問い返しは、更にディアーナを苦笑わせた。

いや、アルムの嫉妬が嬉しかったディアーナは、ただ苦笑う事しか出来なかった。

「お兄様やクラインの人々への想いは親愛で、アルムへの愛情とは違い過ぎますわ」

「……それでも、ですよ」

「本当にアルムは嫉妬深いですわね。でも、それなら私も負けていませんわよ?」

そうディアーナに問い返されたアルムは、先ほどまでの嫉妬が嘘のような余裕を見せた。

「おや、僕にそんな覚えはないけれど?」

「いくらお仕事上で必要な事でも、女性と親しくしているアルムは見たくないのですわ」

という、ディアーナの素直な嫉妬を告白されたアルムは感じた嬉しさを隠さなかった。

「そう思ってもらえるならとても嬉しいな」

「……どういう意味ですの?」

そうディアーナは短く問い返したが、アルムは煙にまくような余裕を見せた。

「……わからないのでしたら、秘密です」

「ズルイですわ、アルム!」

「男は総じてズルイんですよ、ディアーナ」

と答えたアルムは、追求しようとするディアーナの言葉を奪うように互いの唇を重ねた。

唐突なキスに驚いたディアーナは、ただ与えられる熱に浮かされる様に瞳を潤ませた。

その様なディアーナの艶やかさに魅せられたアルムは自身の欲を抑えるように苦笑った。

「本当に可愛いですね……今夜も朝まで啼かせたくなるくらいに」

「……それはいつもでしょう、アルムの場合」

「ええ、そうですね。貴女の艶やかな美しさに魅了された虜ですから、僕は」

そうアルムに応えられたディアーナは返す言葉を失った。

その様な態度と隠しきれない艶やかさに煽られたアルムは再び互いの顔を近づけた。

「願わくはその艶やかさは僕だけに見せ続けてくださいね?」

とアルムに告げられたディアーナは、あえて挑むような表情のままで艶やかに笑った。

「それはアルム次第、ですわ」

「……それは重責ですね。ですが独占する為の努力を怠るつもりはありませんよ?」

「では、お手並み拝見、ですわね?」

そうディアーナが問い返すと、アルムはキスが出来る様な近距離のままで応えた。

「ええ、今宵も存分に僕から愛されてください」

「あら、私の方がアルムを愛していますわ」

「その証明も確かめ合いましょう、ディアーナ?」

「ええ、そうですわね、アルム」

とディアーナが応えると、アルムは再び互いの唇を重ね、互いの熱を奪い与え合った。

その熱さと性急なアルムに対し、ディアーナは艶やかな笑みを浮かべながら応えた。

 

 

 

 

 

……お約束というか、自己萌え優先なSSですみません。

ですが、こういうアルムディアに飢えているのです。

ただ、アルムディアが前提のオールキャラな小説も、

時間と余裕が出来た時には再挑戦したいと思います。