「カゴの鳥」土方×千鶴

今日も土方が千鶴を箱舘から逃す計画の存在を千鶴が知った。

それ故に、千鶴はその計画が書かれた書類を笑顔で休憩中の土方に差し出した。

そして、それが最近の習慣となっている現状ゆえに、土方はただ謝罪だけを言葉にした。

「……悪かった」

「私の想いは変わりません」

そう千鶴から告白された土方は、あえて無言で差し出された書類を受け取った。

また、その様な土方の答えを予想していた千鶴はただ自身の変わらぬ想いを告白した。

「土方さんに私が不要だと言われても、私の想いは変わりませんから」

「……それはわかってる」

「いいえ、わかっていません!」

と千鶴に強く指摘された、否、過去を再確認させられた土方は渋面となった。

そう。土方が千鶴を仙台で置き去りにしても、箱舘まで追いかけて来た事を。

「そうだな。わかっているつもりだが、認められねぇ俺が悪ぃんだ。互いの想いを理解しても、認められずに、ただ足掻いてるんだ」

そう土方から正直すぎる想いと迷いを聞いた千鶴は短くも肝心な確認を言葉にした。

「……私の想いは邪魔ですか?」

「そう言い切れねぇから、おまえを小姓として傍に置いてる。だから、俺の想いも変わってねぇし、変えられねぇよ」

という土方の答えを聞いた千鶴は、ただ綺麗な笑みと共に正直な想いを告げた。

「なら、私は傍で待ちます。私と土方さんの想いが重なる事を願いながら」

「……本当に江戸の女はコワイな」

 

 

 

 

 

今日のSSにて連続更新は終了となりました。

お待ち頂いた方々、お付き合いして頂いた方々、本当に有り難うございます。

また、今回の土方×千鶴も……想定外な仕上がりとなりましたが、少しでも楽しんで頂ければ、と。

そして、サイトの更新はまたしばらくお休みさせて頂きます。

上京直参をする5月のスパコミの新刊とその準備を優先させて頂きたいので。

その為、次のサイト更新は6月頃から薄桜鬼のSSL設定を捏造した斉藤編を予定しています。