「カゴの鳥」早花

花が早安の食生活を改善しようと努力した結果、早安は花に改善する努力を約束した。

だが、子が出来たと花が嘘をついた翌朝から、何故か早安は外出を止めるようになった。

はじめは早安の言葉で納得したが、その様な日々が続いた為、花は率直に理由を尋ねた。

「ねえ、早安。どうして私を家に閉じ込めるの?」

「……『先生』としての判断だ」

「私は理由を聞いているの」

そう花から執拗に理由を問われた早安は、つくっていた薬をしまってから立ち上がった。

「……なら、まだ早いと思うが、行くか」

「何処に?」

「母さんが俺を産んだ時、世話になった人のところだ」

という早安の答えを聞いた花は、真っ赤な表情のまま応える言葉を失った。

否、早安の言葉の意味に気付いた花は、混乱する思考と恥ずかしさから声が出なかった。

「もう2ヶ月くらいないだろう?」

そう早安から告げられた花は、告げられた内容よりも乙女的に最重要な事を確認した。

「そ、早安って……私の周期も把握済みなの?!」

「周期? その言葉の意味は分からないが、おまえと一緒に暮らしているんだから、それくらいわかるだろう」

「で、でも!」

という花の乙女心に気付かない早安は、強硬の態度を誤解して疑心暗鬼になった。

否、暗い過去を持つが故の不安を独りでは拭えない早安が花の思いを確かめようとした。

「……俺の子供なんて産みたくない、か?」

「そういう意味じゃないよ!」

そう答えた花は、先程までの戸惑いも恥じらいも嘘の様に、強く早安の不安を払拭した。

そして、ただ早安の不安を拭うだけではなく、花も望んでいる事も強く主張した。

「早安との家族が増えるのは嬉しいよ! だけど、把握されているのは……恥ずかしくて」

と花に告げられた早安の不安は払拭されたが、乙女心を理解する事は出来なかった。

また、早安を深く知るが故に、花も乙女心を説明するよりも今後の行動への譲歩を探った。

「……とりあえず、事情は分かったから、無理は控えるし、外出も気を付けるよ。だから、薬を届けるくらいはさせて欲しいよ」

「……」

「早安と一緒なら、良い?」

その様な妥協案を聞いた早安は予測と花の意見との折り合いをつけながら同意をした。

「……確かに適度な運動も必要だろうし、俺と一緒に薬を届けるなら良いな」

「ありがとう、早安!」

 

 

 

 

 

……ネタの段階では甘くなる予定でしたが、小説に仕上げると違う様な気が(遠い目)

というか、三国恋戦記はネタから小説にしたら想定とは違う仕上がりになる……というモノが多かったような気もします。

とりあえず、今回で三国恋戦記のSSの更新は終了となり、明日からは薄桜鬼となります。

そして、薄桜鬼のトップバッターは沖田×千鶴のSSを予定しています。