「カゴの鳥」アルムディア

私は何を間違えたのでしょう?

私が出逢い、再会を夢見ていた人はアルムで、

アルムもまた、私との再会を望んでいたのに……

でも、私はアルムの隣に居られる今を、未来を、否定する事が出来ませんわ。

だって、私は今もアルムを愛していますし、

また、アルムも私を愛してくれるのだから。

……互いに誤解があったとしても、互いの想いに気付けると信じていたんですの。

 

 

 

ディアーナはアルムと結婚でのお披露目以外でダリスの民と会話する事が無かった。

それを王室に近い者達はアルムの独占欲をからかいつつも世継ぎの誕生を急かした。

だが、アルムに昔から仕えていた側近達と、ディアーナを知る者達は訝しんでいた。

それでも、アルムがダリスの復興と他国との国交に賢明であるが故に口を閉ざしていた。

ただ、アルムを想うが故に、ディアーナは現状を今日も変えようと足掻いた。

「貴方はいつまで私を監禁するおつもりですの?」

そうディアーナに問われたアルムは、新婚の妻に向けるには剣呑な視線を返した。

否、深すぎる欲情と殺意さえ感じる思いに対し、ディアーナは返す言葉が無かった。

そして、その様なディアーナの反応が予想通りであったアルムは壮絶な笑みを見せた。

「その答えは貴女も知っているでしょう?」

「……私の心は私だけのモノですわ」

「そうですね。『王子様』ではなかった過去がある僕では不足なのでしょう?」

とアルムに問い返されたディアーナは再び沈黙する事しか出来なかった。

否、互いの想い正しく伝え、誤解を解消する事が、今もディアーナには出来なかったから。

そして、今日も沈黙が多いディアーナを誤解しているアルムはそれに気づかなかった。

「幸い、僕は待つのも耐えるのも慣れています。それに、貴女の身体は僕のモノですから」

「……」

「愛しています……」

そうディアーナに告げたアルムは、互いの距離を無くしてから優しいキスをした。

その優しい愛情と相反する深い誤解を知るが故に、ディアーナは一筋の涙を流した。

その涙がアルムの誤解を更に深くさせるとわかっていても、ディアーナはただ泣いた。

 

 

 

 

 

……ファンタではアルムディアが最萌えで、ネット等でも色々と読みましたが、アルムだけと婚儀をするパターンでのBADエンドを捏造した二次創作って見た事が無かったので、つい書いてみました。

いえ、アルムとディアーナが結ばれるまでの紆余曲折があれだけあり、アルムが王になるまでの辛酸辛苦を考えると……想いが一緒だと理解するまでに誤解を生じ、すれ違ったまま結婚するパターンも有り得そう、と思いました。

もちろん、アルムが互いの想いと誤解に気付き、ハッピーエンドになるとは思っていますが。

……という事は捏造BADエンドではなく、紆余曲折があるハッピーエンドという明記が正しかったのでしょうか?

ですが、このSSではハッピーエンドの欠片も無い状態なので、あえてBADエンドと明記させて頂きます。

また、明日はブルマリ(ファンタスティックフォーチュン2)です。

こちらは……ヒロインの性格の所為か、コメディなSSになっているかと。