5愛しい。何ものにも代えられない人

ガンダムWの新作小説『フローズン・ティアドロップ』のネタバレが多く含まれています。

 

 

 

 

 

ヒイロとの『対話』を切り上げるように、リリーナは淡々と会話を終わらせようとした。

「そろそろ時間のようですね。私は先に失礼します」

「……リリーナ」

「ヒイロ?」

そう問い返したリリーナは、ヒイロの意図がわからなかった。

先程までのヒイロは、リリーナの『想い』にただ戸惑い、『決断』も理解できなかった。

なのに、急に感情を隠した口調となったヒイロは、ただリリーナの名を言葉にした。

その口調も態度がいつもと変わらぬものであったが故に、リリーナは少しだけ戸惑った。

そして、その戸惑いに気付いてもなお、ヒイロはリリーナに問い返した。

「なぜ、オレに『生きろ』という?」

「……『感情で行動するのが正しい人間の生き方』なのでしょう?」

というリリーナの言葉は、やはり、ヒイロの想定も予想も超えた言葉だった。

いや、過去にヒイロが聞いて口にした言葉であった故にただ驚いた。

そして、その様なヒイロに対し、リリーナは暖かで艶やかな笑みのままで言葉を続けた。

「私はヒイロが好きなのです。『世界』よりも私は貴方を想っています」

「……」

「ごめんなさい。貴方を困らせるつもりはないのです。ただ知って欲しかったのです」

そうリリーナが想いと謝罪を言葉にすると、ヒイロはあえて否定も肯定もしなかった。

それがヒイロの優しさでもあると気付いているリリーナは、ただ苦笑うように微笑んだ。

「……ありがとう、ヒイロ」

 

 

 

今回、リリーナ嬢はあえて『告白』をしていますが、

ヒイリリにおける『告白』はこの様な淡々とした感じだと思っています。

正確には、ヒイリリに限れば『告白』は必要ないかな、とも私は思っています。

多分「愛されるよりも、愛したい」というイメージがあるので。

ただ、ヒイリリ至上主義者的にはヒイロとリリーナ嬢の『告白』は欲しいですね。

というか、ヒイロとリリーナ嬢のビジュアルと声付きの『告白』は観たいです!

いえ、某アニメショップのヴォイスカセットの音声だけで満足すべきかもしれませんが、どうしても、ビジュアルも欲しいというワガママを抑えきれません!!

……といっても、原作でそのような展開は望み難いのですけど(涙)

 

 

 

 

 

護りたいあなたへ捧げる10のお題 (2)配布元「疾風迅雷」