くちづけ~土方⇔千鶴~

千鶴が新選組に囚われてから数年が経ち、周囲から深い信頼も得た頃。

土方から部屋の掃除を頼まれた千鶴は片付けの最終確認をした際、隊服が目に入った。

そして、その隊服に視線を、否、全てを奪われた千鶴は静かに近づくとそっと唇で触れた。

「……何をしてやがる?」

「!」

「俺は何をしてやがるのかと聞いたんだ」

そう部屋の主である土方に強く問われた千鶴は、ただ驚きから目覚めて謝罪した。

「す、すみません!」

「俺が頼んだ掃除もせず、やましい事をしていたというのか?」

「……」

「……おまえが俺の隊服に何かを仕掛けるとは思ってねぇが、説明する気はあるか?」

と土方に詰問めいた問いを続けられたが、千鶴はあくまでも謝罪を応えとしていた。

「すみません」

「……頼んだ掃除は終わったのか?」

「はい……」

そう土方に答える千鶴の態度から、悪意はないと判断して次の指示を命じた。

「じゃあ、後は茶を頼む」

「……では、失礼します」

と土方の命に応えた千鶴が去ると、土方は千鶴が隊服に触れた場所に自身の唇で触れた。

「……『新選組』だけで手一杯な俺には惚れるなよ?」

 

 

 

 

 

新選組の隊服に千鶴嬢がくちづけるシーンは書いてみたかったので、

このSSを読んで頂いた方にも気に入って頂ければ嬉しいです。

 

また、今回でサイト開設記念小説は終了となります。

最後までお付き合い頂き、有り難うございました。

 

そして、次なる更新は薄桜鬼の随想録でのSSL設定を捏造した連載となります。

トップバッターは土方先生で、次に斉藤先輩で、その次が沖田先輩となる予定です。