くちづけ~仲花~

孫家の当主として忙しい日々の中、仲謀は久方ぶりに花と二人だけの時間が出来た。

そして、「婚姻前だから」と仲謀は花に対してくちづけ以上の行為には至らなかった。

しかし、以前から止めて欲しいと花が言った首に痕を残すくちづけを仲謀はした。

「これだけで婚儀まで我慢する俺様の忍耐力に感謝しろ!」

そう仲謀に言われたた花は、止めて欲しい理由にも気づかれたかと戸惑った。

しかし、仲謀は意図的にくちづけていたが、花が止めて欲しいという理由は知らなかった。

そして、その様な意思疎通が出来ていないが故に、花は躊躇いながらも仲謀に問い掛けた。

「じゃ、じゃあ、意味も知ってるの?」

「意味?」

と問い返す仲謀の言動から、花は知らないと確信した。

それ故に、花は話を切り上げる様に仲謀との距離を取ってから背を向けた。

「……知らないなら良い!」

「俺様に隠し事をする気か?」

そう問い返す仲謀に対し、花はただ戸惑い、言葉を返す事が出来なかった。

しかし、仲謀が花に関して妥協をしない様に、仲謀は背を向ける花を背後から抱きしめた。

その様な率直で飾らない仲謀の言動も好きである花は、小声ながらも言葉で答えた。

「……私の国では首にくちづけるのは欲望の証だって言われてるの」

という花の答えを聞いた仲謀は、驚きから目を見開き、一瞬だけだが身体も硬直させた。

その様な反応を予測し、自身も恥ずかしいと思う花は、仲謀に再びお願いをした。

「だから……これは止めよう?」

「いや、やめねぇ」

そう仲謀が答えるのを聞いた花は、その理由を尋ねるような視線だけを向けた。

すると、仲謀は自信満々の笑みを花に向けてから挑発的に答えた。

「おまえが俺のモノで、俺がいつもおまえだけを欲しいという想いは周知の事実だからな」

「!……仲謀のバカ!!」

と仲謀に叫んだ花はすぐにこの場から自室へと戻り、仲謀はただ花を見送った。

 

 

 

 

 

……どうしましょう。このケンカップル、萌えに萌えて止まりそうにないです。

そして、もっと二人の会話が書きたくなるのは仲謀の残念さゆえでしょうか?(マテ!)

でも、ケンカップルに萌えるのは初めてなので、色々と不安でもあり楽しくもありますね。