くちづけ~孟花~

孟徳と花が互いの想いを確認してから数日後、花は孟徳との甘い関係に戸惑っていた。

いや、恋愛に慣れない花に対し、それを知った上で甘える孟徳の言動に困っていた。

そして、今宵も仕事を終えた孟徳からの強引なお願いに対し、花はただ拒絶した。

「駄目です!」

「どうしても?」

そう問い返した孟徳が、無意識に花の掌にくちづけると、花は孟徳の言動に驚いた。

いや、花は身体を硬くし、その様な反応が想定外だった孟徳は、ただ名で問い掛けた。

「花ちゃん?」

「……とにかく、駄目です!」

といった花は、体を硬くしたまま強く拒絶したが、孟徳はあくまでもその理由を問うた。

「それってこれも関係ある?」

「!」

「……花ちゃん?」

そう花に問い続ける孟徳の表情は甘くも、その瞳は裏まで見通すように鋭かった。

それ故に、孟徳が花の言動の裏まで気付いている、と悟った花は孟徳へ正直に答えた。

「……えっと、私の国では、掌にくちづけるのは懇願するという意味があるんです」

「花ちゃんはされた経験もあるの?」

「友達から聞いただけです!」

という花の答えに満足した孟徳は、触れていた手を放してから強く抱きしめた。

唐突に抱きしめられて驚いた花に対し、孟徳は更に追い詰める様に耳元でも問い続けた。

「じゃあ、他の意味も聞きたいな?」

「え?」

「君が嫌がるなら今回は交換条件に応じてあげる」

そういう孟徳の言葉は、ただ恥ずかしさが増したと花は思った。

だが、先程以上に不可避である事にも気付いた花は、ただ孟徳のお願いを受け入れた。

 

 

 

 

 

本編ED直後の思いでがえし前、を想定してみました。

やはり、『丞相』ではない孟徳さんだと甘いお話が書けますね。

ただ、甘いだけのお話はストックと妄想の引き出しが少ないので、

感想やご希望や萌えネタの提供をして頂けるとても助かります。