ブラッドからプロポーズをされたアリスは不審な表情ではあったが素直に了承した。
それ故に、ブラッドも不審しか感じられない笑みを見せながらアリスに確認もした。
「なら、証をくれないか、お嬢さん?」
「証?」
「そう。私を唯一だと選んでくれた証だ」
「証って……どこを触ってるのよ、ブラッド!」
そうアリスはいつも通り身体に深く触れるブラッドの手を強引に振り払った。
だが、予想していた、否、それが常であるブラっとは余裕ある表情でアリスに問いかけた。
「では、君からすべての証明をしてくれるかな、お嬢さん?」
「……こういう証明が欲しいの、ブラッド?」
「なら、違う証明で……!」
とブラッドが答えようとした口にアリスは自身の口を重ねる事で言葉ごと奪った。
アリスからキスをされた経験が少なかったブラッドはただ驚きから目を見開いた。
そして、ブラッドが驚いている事に意趣返しが出来たと思ったアリスは笑みをみせた。
「キスって男の人は愛情が無いと受け入れもしないんでしょ?」
「……」
「そんな目で見るなんて、女から襲われたいの、ブラッド?」
「君なら歓迎だよ、お嬢さん」
そう答えたブラッドの表情からも他意もないと理解したアリスは応えられなかった。
故に、ブラッドはただまっすぐにアリスを見つめながら真っ向から口説く様に囁いた。
「私はマフィアのボスで、こういう男だ。隣はきついぞ」
「私はただブラッドの隣に居たいだけ」
「なら、これから私はお嬢さんのモノだし、お嬢さんも私のモノだ。だから、自虐も許さないから覚悟したまえ」
「私に傷をつけるのはブラッドだけだとでもいうつもり?」
「ああ。私は独占欲の強い夫であり、妻も同様だからね」
「なら、約束して」
「では、お嬢さんの右手の左指には私が似合う指輪を贈ろう。私が持つ全ても使える様に」
と答えたブラッドはアリスの左手を自身の顔に近づけると左手の薬指にキスをした。
それを受けたアリスは驚きから顔を赤くすることもなく、ただブラッドを見つめた。
その様な熱い視線を受けたブラッドはすぐにアリスをベッドに連れ込もうとした。
故に、アリスは即座にブラッドに連れ込まれる行為から逃げるように部屋から出た。
ロゼ系では艶度を多めにした全年齢に挑戦してみました!
そして、ブラアリでは成功したかな、と思います。