覚悟と誘惑(ロイ×エドの双子の妹)

ロイはマリアからプロポーズをされている状況に戸惑っていた。

否、出会った時に激しい拒絶をされていたマリアとの差にただ戸惑っていた。

「……では、君は本当に私と結婚したいというのか?」

「そうでなければ、これほどあからさまに誘いません」

「だが、君以上に上手く誘ってくる女などいくらでもいるぞ?」

そうロイがあからさまに過去を暴露する問い返しをするとマリアはただ驚いた。

否、告げられた過去を正しく察する事が出来形が故に、マリアは傷ついた心隠せなかった。

そして、その様なマリアの乙女らしい反応から、ロイはようやく現実だと思えた。

故に、ロイはマリアの傷も愛おしいと想いながらも、つい意地悪な指摘をした。

「そんなに傷ついた眼をされたら笑うしかないな」

「大佐さん!」

「俺はこういう男だ。それに、私には野望もある。隣はきついぞ?」

「承知の上です。貴方の隣に居られるならば、どれほど傷ついてもかまいません」

「それは困るな。君は俺のものだろう?」

とロイが問い掛けながらマリアの顎を掴んでから互いの顔を近づけた。

間近でロイと視線を交わらせているマリアは羞恥心から逸らそうとしたが出来なかった。

「……当たり前なことは聞かないでください」

「ならば、君を傷つけるモノが俺以外である事は許さない」

「……」

「泣くよりも約束して欲しいな。また、俺を『大佐さん』と呼ぶな。敬語も禁止だ」

「……ロイ……は、私に何を、くれるの?」

「その左手の薬指に合う証を君に捧げよう。俺の家の鍵付きで」

そう答えたロイは互いの顔が近いまま左手を自身の口元に寄せながら薬指にキスをした。

 

 

 

 

 

元ネタのロイの相手とエドの双子の妹は別キャラですが、こちらも想定通りな小話に仕上がりました。

また、IF小説という感じの小説になってしまったと言えるかと。

あと、鬼畜大佐という言葉が再び脳内で流行りそうな気になっているので……反響次第で書き続ける可能性は……大です。