Dream end

『来るな!』

……そう下界を目指す事を決めた金蟬童子様の目が語っていた。

それがわたくしを思っての事だと……

それは辛く、哀しい事だけど、『御旗』と敬愛する方の御意志ならば、と受け入れた。

でも、だからこそ、わたくしは知りたかった、下界の事を。

それ故に、私は観世音菩薩と取引をして、下界で過ごす権利と義務を手に入れた。

それが因果となり、『貴方』と再会をする事になるとは想像もしていなかったけど……

 

 

 

天帝の死。

天帝城の崩壊。

万年桜の散花。

その様な混乱の最中、竜王敖潤の告発で責任追及から逃れた観世音菩薩が再び命令違反をした。

その経緯を知った先の天帝の娘であった静華は、自身の処遇に関して観世音菩薩に直訴した。

そう。悟空の処遇を知り、観世音菩薩の地位が変わらないと判断した静華は、自分が望むように自身を処そうとした。

「下界に行ってどうする。悟空と会う事も出来ないぞ?」

そう観世音菩薩が問い返す様に、静華が下界に行っても何も出来ない。

なぜならば、静華が下界に行けば全てを失うと言ってもよい身の上となるからだ。

だが、静華はそれを覚悟していたのか、ただ意味深で意図が読めずとも覚悟だけを感じさせる笑みを見せた。

「現状でも、わたくしを庇護すれば観世音菩薩様にも利があるでしょう?」

「……取引をしたい、という意味か?」

「ええ。友人からの願いではなく、亡くなった天帝の娘からの命令でもありません」

「……いいだろう。手駒は多い方が良いし、その方が今度は想いを遂げられるだろう」

という観世音菩薩の言葉の意味が静華にはわからなかった、否、この件が『終わり』だと観世音菩薩は思っていないが故に静華に『動ける権利』を与える為に囲う事にした。

「今日からは俺がおまえを囲う『籠』になるが、良いな?」

「はい。有り難うございます、観世音菩薩様」

 

 

 

 

 

今回はかなり短い小話となっていますが、当サイトのオリキャラである静華にとっては必要不可欠なターニングポイントです。

 

そして、今回のタイトルの意訳は「夢のおわり」です。

また、天界編も前回に書いていたようにこれにて終わり、次はコミックスの序章である「GO TO THE WEST」を基にした捏造小説となります。