「確認」火原&柚木

柚木が香穂子から避けられていると知ってから、火原はすぐに仲直りを求めた。

だが、柚木がそれを受け入れず、ただ香穂子から避けられ続けているから難しいと答え続けていた。

故に、今日もらしくない神妙な面持ちで教科書を読むふりをしている火原から、どのような提起をされるかと柚木は構えていた。

だが、今日の火原の提起、否、告白は柚木の想像を超えていた。

「ねえ、柚木。もし俺が日野ちゃんを好きだって言ったら……どうする?」

「火原……?」

そういう柚木は火原の本音を探ろうとしたが、ただ真剣な火原の表情からは偽りを感じられなかった。

否、何かを隠している、何かを秘めていると思える含みが有った為、柚木はただ真意を問う様に真っ直ぐな視線と共に問い返した。

「本気、なのか?」

「あの時に音楽を諦めようとした時みたいに、日野ちゃんも同じだと思う?」

という問い返しをされた柚木は、火原にも本性を隠さなかった日を思い出した。

そう。音楽の道を唐突に断念させられたあの日を。

そして、同時に香穂子から告白されたクリスマスのコンサートの夜の事も思い出した。

故に、柚木は火原への思いと香穂子との想いを自覚しているが故に困惑した。

そして、その様な柚木の混乱を正確に察した火原は満面の笑みを見せた。

「やっぱり、日野ちゃんと柚木は好き合ってるんだね。安心したよ」

そういった火原の言動から、柚木は策を用いられたのだと察し、心の底からの安堵と感謝を感じた。

「……心配をかけて悪かった」

「うん。だから、日野ちゃんにはしっかり謝ってよね、柚木」

「わかってるが、今は香穂子と話したくても話せない状況だからな……とりあえず、邪魔者は消す事にするさ」

という柚木の黒い言動、否、正直な思いの吐露を聞いた火原はあえて忠告した。

「柚木もわかってるよね? 日野ちゃんの味方になった人は、ただ協力したいと思っただけだから、俺と同じだよ」

「そうだな……だが、加地は俺にケンカを売ってるだけだから、しっかり買うとしようか」

そう柚木が答えると火原は満面の笑みを見せた。

「やっぱり柚木は柚木だし、日野ちゃんが本当に大好きなんだね」

「……火原」

「ごめん。柚木を少し困らせたよね。だから俺には謝罪はいらないよ」

「ありがとう、火原」

「うん。柚木も頑張って!」

と火原に背を押された柚木は図書室での勉強会を終えて香穂子を探そうとした。

故に、火原は柚木の片付けを手伝いながら親友の恋を応援が出来た事を喜んだ。

 

 

 

 

 

火原先輩は初めて書いた結果、凄く書きやすいと思いました!

いえ、火原先輩の言動は本当に反射的に思いつきますし、書きやすいんです!!

ただ、香穂子嬢と恋人関係の恋愛モノは……想像も出来ないのは何故でしょうか?