静華が悟浄と出会う為に訪れた酒場で、静華は悟浄と出会う前に泥酔客達に絡まれた。
そして、その泥酔客達は店にとっても厄介者だと知ると容赦なく実力行使で潰した。
その実力行使の最中に、店の常連客で有名人でもある悟浄が訪れた。
「へえ姐さん、イイ足しているねぇ」
そう悟浄は静華に声をかけた為、静華も最後まで綺麗に潰してから悟浄に笑みを見せた。
「あなたも足で踏まれるのが好きなのかしら?」
「どうせなら、ベッドで絡みたいかな?」
と悟浄が問い返すと、静華は口説くとは言い難い冷たさを含む問いに応じた。
「あら、疑問形?」
「今日は情緒不安定な薄幸美人に予約されていてね」
「私よりも美人かしら?」
そう静華が抱きたくなるような艶やかな視線で問い返しても、悟浄は変わらなかった。
否。
状況が悪化すると察した、否、そうだと察した悟浄は内心の動揺を隠そうとした。
「姐さんほどの美女にはそうそうお目にかかれないぜ?」
「出来れば誉め言葉よりも、その薄幸美人にお会いしたいわ」
「それはムリだわ。俺以上に人見知りさんだから」
「それは残念だわ……でも、性格が破綻してる金髪美人はダメよ。人の話を聞かないから」
という静華がため息を吐くと、悟浄はすぐに自宅へ戻る算段を考えた。
そして、これ以上の会話も駄目だと思った悟浄は静華が去るのを見送るべきだと思った。
だが、綺麗すぎて警戒心を抱かせる静華の正体は確かめようとも悟浄は思った。
「……姐さん、何者だ?」
「秘密は女を美しくするのよ?」
そういう静華の答えを聞いた悟浄は、あえて自分からこの店を去ろうと思った。
そして、それが正しいと思った静華は悟浄を艶やかな笑みで見送ろうとした。
それ故に、悟浄は静華が今は敵ではなく警戒もしなくて良いと思った。
「……ご忠告どうも」
「……貴方も苦労好きね。余計なトラブルを背負い込むあたりが」
「貴方も?」
と問い返した悟浄は静華のいう人物に思い当たらない、否、知らない人の事だと察した。
その様な悟浄の察しの良さも懐かしいと思った静華は淡々とした口調で再び忠告した。
「ふふふ、じゃあまた『サイカイ』しましょ」
今回のタイトルの意訳は「個人的な関心事、浮気?」です。
そして、今回は短いです。
当サイトのオリキャラである静華と悟浄だけを絡ませると……全年齢仕様が難しくて。
いえ、酔っ払いからの誘いや退治を書く事も考えましたが……需要が無いかな、と。
あと、静華が一人で悟浄に出会った事を三蔵が知るのは、悟浄が髪を切った後です。
なので、当然の様に三蔵は悟浄を拳銃の的にしたり、盛大に八つ当たりをしました。
……ですが、そっちの方も需要有りますか?
もし、サイカイシリーズや他のジャンルでも裏話や続きが見たい!という思いがあれば、是非、ひと声をお願いします!
いえ、そう言ったお声があると更新が早くなったり、増えたりしますので、出来れば、是非!!
また、次は静華と八戒の出会いではなく、「サイカイ」となる予定です。
次が「サイカイ」となる理由は……読んで頂ければ大丈夫だと、思います。多分(マテ!)