今日も生徒会室に呼び出された、否、強制的に連行された千鶴は静かに怒っていた。
それは、強制的な呼び出しの所為ではなく、さらに悪質な風間の強引さに対して。
それ故に、強制連行された千鶴は風間の非を問い質す様に短く問いかけた。
「……どこですか?」
「結婚の式場を決めるにはまだ早い……」
そう風間が相変わらずな発言をした為、強制連行に付き添った薫がそれを遮った。
「そんな許可はまだまだ先だ!」
「ふん、双子とはいえ、兄の言葉には従うべきだと思わんのか?」
「千鶴は俺の妹で、千鶴と結婚するなら、俺が兄だ!」
と薫は自分が兄である事を真っ向から主張し、千鶴も風間の非を率直に非難した。
「風間生徒会長がすり替えた、私が書いた希望進路書はどこですか!」
「なにをそんなに怒っているのだ、我が嫁よ?」
「……」
「こんなに千鶴を怒らせておいて、無視までする気か、風間千景?」
そういう薫と、無言な千鶴の怒りを察した風間は、生徒会室にある棚から紙を取り出した。
「確かに、俺と出逢う前ならば許容が出来る希望進路書ならばここだ」
「……確かに、私も風間さんとお付き合いする事も、妻になる事を考えるとも了承しました」
「ならば、希望進路が風間千景の嫁でも問題はない……」
と風間があくまでも自身を正当化しようとした為、千鶴は真っ向からそれを否定した。
「大問題です!」
「俺もそんな希望進路は認めない!」
「本当に我が嫁はツンデレだな。だが、その様な……」
そう言った風間が千鶴に触れようとした途端、薫が強引に邪魔をした。
否、意図的に後頭部を足で蹴られた風間から紙を取り返した千鶴は薫に感謝した。
「ありがとう、薫」
「ああ。後は俺に任せろ」
と薫が千鶴に答えると、風間は蹴られたが故の怒りから威圧的な態度で問い返した。
「生徒会長を足蹴にするとは良い度胸だな、南雲薫?」
「風紀を乱す生徒は風紀委員の取り締まり対象だ」
そう薫が風間の喧嘩を買った為、お付きである天霧は溜め息を吐き、不知火は欠伸をした。
……これは風間×千鶴なのでしょうか?
いえ、コメディを目指したら……甘さが吹っ飛ぶ展開となりました……(遠い目)
明日は土方×千鶴が前提のオールキャラとなる予定です。