ガンガン本誌をゲットし、鋼の錬金術師のプロトタイプを読みました。
規模等のスケールは違いますが、鋼の錬金術師のコンパクト版らしい短編だったかと。
なので、この短編を長編へと判断されたのは一読者としてとても嬉しいです。
もちろん、プロトタイプも面白いと思うのですが、スケールなどを変えただけで『鋼の錬金術師』全27巻があるのは……ある意味で奇跡なのかな? と。
多分ですが、『鋼の錬金術師』は良い展開と終わり方が出来たと思うのです。
なので、今回の映画のように、これからの展開は本編とは別軸で、とも思いました。
7月に発売のクロニクルに掲載予定の『その後』は別ですが。
以下、ネタバレな感想となります。
プロトタイプの粗筋は非常にシンプルで、読みやすくも深読みも長編化も可能と思われる面白い短編だと思いました。
でも、本編の1話で登場したロゼの望みが、エルリック兄弟のかつての望みと重なり、
『命』の尊さはもちろん、『亡くした人への想い』が綿密かつ強く描かれている方が好きです。
もちろんそれは、短編という理由が大きいと思いますが、その『想い』よりも『命』の方に重きがあるような気がするのです。
正確に言えば、クライマックスでの不老不死と言う『人体練成』と、エルリック兄弟の求める『人体練成』が対比のように感じるのが……本編を読了した一読者としては納得できなくて。
エルリック兄弟が行ったのは『人体練成』ですが、その根底にある『おもい』はささやかな思い出からなるモノで、『不老不死』を求める権力者とは違うと思うのです。
というよりも、ロゼのような想いの方がエルリック兄弟に近いと思いたいというか……
だからこその最終回のラストバトルがああなり、鋼の錬金術師と言う銘を返上する展開があるのだと思うので。
ただ、プロトタイプのキャラクターが本編とは違うのは、単純に面白かったです。
軍の狗と呼ばれる道を選びつつも『殺さない覚悟』を決めた本編のエドよりも、プロトタイプのエドはロイ寄りのキャラクターかと。
なので、プロトタイプのエドが本編の最終回の展開を迎えられるのは……難しいと思います。
だから、本編のエドと対照的なキャラとしてロイが登場したのかな? とも思いました。
ならば、ロイ・マスタングから鋼のハマった者としても、長編化は嬉しい判断でした。
……感想と言うか、ただの萌えのタダ漏れのような状態ですが、今回はこの辺で。