ラヴコレ2018秋の新刊サンプル(三国恋戦記)

参加サークル名:焔の翼(さ22)

三国恋戦記~オトメの兵法~の新刊「十人十色の恋模様」
A5/コピー/64P/500円(全年齢)

 

 

サイトに掲載している攻略対象キャラ×公式主人公の悋気編と誘惑編のWEB再録集です。
また、書き下ろし等の加筆は無い修正のみとなっています。

 

本文のサンプル(抜粋)

 

花と芙蓉姫の休暇が重なったとある日の午後。

想いあっていた玄徳と結婚した花は、密かな悩みを芙蓉姫に打ち明けた。

が、その内容が内容であったが故に、芙蓉姫は場にそぐ合わない大声で確認した。

「いくら玄徳様もお忙しいとはいえ、営みだけなんて有り得ないわ!」

「ふ、芙蓉姫!」

そう花は、火を吐きそうな勢いで憤る芙蓉姫を、真っ赤な顔で鎮めようとした。

だが、その様に変わらぬ愛らしい仕草にも、女となった蠱惑さが備わっていた。

それ故に、いや、玄徳の言動も察する事が出来る芙蓉姫は心の中で溜め息を吐いた。

そして、どちらが悪いとはいえないとも思った芙蓉姫は、鼓舞する様に声高に宣言した。

「とにかく、玄徳様にはお仕置きが必要だわ!」

「お仕置きって……芙蓉姫は玄徳さんの部下でしょう?」

「乙女心も分からない殿方に遠慮するなんて駄目よ! 恋も戦なんだから!」

と、芙蓉姫は他者への配慮から躊躇う花に対し、強気に持論を推した。

それから、芙蓉姫はただ無言で躊躇う花に同意を求める様な問いを言葉にした。

「それに、玄徳様の想いも知りたくない?」

「え……」

「安心して。あなたに嫌な思いをさせないから」

そう芙蓉姫に断言をされても、花は他者への配慮からただ戸惑うだけだった。

それ故に、芙蓉姫もいつも以上の強気さで、自らの策を花の耳元で告げた。

そして、その策を実行する為の準備の為、芙蓉姫は花との会話を切り上げた。

「じゃあ、決行は明日だからね!」

「ふ、芙蓉姫!」

といった花は芙蓉姫を止められないと思ったが故に、ただ大きな溜め息を吐いた。

 

 

花が芙蓉姫に悩みを打ち明けた日の深夜。

玄徳がいつもよりも早めに片づけた書類の最終確認をした孔明がふと口を開いた。

「明日の午後は花と一緒に休暇としますか?」

「ああ、それも頼む」

そう孔明の提案にうなずいた玄徳は、明日の休暇を思ったのか表情を緩ませた。

それを見た孔明は、片づけた書類を机の上に置くと、急に表情を引き締めた。

「……わが君。この様な時代には緊急事態がいつ起きても当たり前だと思いませんか?」

「ずいぶん遠回しな言いようだな……俺には言い難い事が花の身に起きたのか?」

「いえ……夫婦の事情を当人で解決するべきだと思わない者達も居ると思われませんか?」

という孔明の答えは、曖昧で意図がわからないが、彼らしい忠告だと玄徳は思った。

それ故に、玄徳は孔明の言葉をただ聞くだけではなく、表情も引き締めてから答えた。

「明日は俺が迎えに行くまで、お前の執務室から出すな」