ラヴコレ夏の新刊情報

 

クロアリ「おちる・完全版」上巻(成人向け)
A5/コピー/28P/300円

「クローバーの国のアリス」のアリス総受け。
そして、「ハートの国のアリス」と「クローバーの国のアリス」のゲーム本編のネタバレもあります。
また、複数×アリスや恋愛感情だけではない性描写が苦手な方や許容が出来ない方はご注意ください。

時計塔からクローバーの塔に滞在していたアリスがナイトメアにクローバーの塔から去る事を告げる。
その際、ブラッドに堕とされた事に気付いたナイトメアも誘われるままにグレイと共にアリスを堕とした。
また、ただ堕ちる事を望むアリスの願いを知るが故にビバルディは新しいゲームを提案した。
アリスが主導権を持ち、アリスの意思に背かぬ限り、誰もがアリスを抱く事が出来る、と。
役持ち達はゲーム内容に驚いたが、すぐに参加し、アリスもこのゲームを受け入れ……

上巻はマルチエンドに至るまでの本編で、下巻はマルチエンド集となる予定です。

 

 

本文のサンプル(抜粋)

堕ちる

ブラッドによって堕ちた日を、アリスは忘れてしまった。
だが、友人として会ったブラッドに暇つぶしと称して抱かれた事は覚えていた。
それは、時計塔からクローバーの塔に引っ越しをしたアリスがクローバーの国に慣れた頃。
アリスが舞踏会の翌日から持て余していた欲に気付いたブラッドは暇つぶしを仕掛けた。
そして、舞踏会の夜に知った欲を意図的に煽られたアリスはブラッドに抱かれた。
だが、欲を認めたくなかったアリスは、ブラッドに抱かれた事実に対してただ自責した。
「……最低」
そうアリスが行為後に呟くと、隣に居たブラッドが行為後とは思えぬ意味深な笑みを見せた。
否、それは意味深というより、行為後にアリスが呟いた言葉の意味を、ブラッドが的確に理解した上での意地の悪い笑みと問い返しだった。
「お嬢さんが?」
というブラッドの声音に含まれている、行為後には似合わなくとも、アリスを想っていると思える感情を察したが故に、偽悪趣味を一刀両断する様に問い返した。
「自信過剰だとは思わないの?」
「私はそう言われた事も、そう言われる様な事もしていないよ」
そうアリスに答えるブラッドは、偽悪趣味を隠さずに気だるさも感じる笑みをみせた。
その様なブラッドの笑みはアリスの欲を煽ったが、同時にアリスが抱えている、否、忘れられない罪の存在故に、それを察しているブラッドへの指摘を選んだ。
「じゃあ、なんで問いかけたの?」
「その問いは狡いと思わないのか、お嬢さん?」
「……」
「罪を犯せば贖いは必要かもしれないが、何事も過ぎれば毒になるだけだ。そう思わないか?」
というブラッドの答えを聞いたアリスは、自身の罪に対する思いを綺麗に隠し、ただアリスを暇つぶしと称して抱いたブラッドの行為に呆れたふりをした。
「……客人にこういう行為を仕掛けた人が言うセリフじゃないわね」
「お嬢さんは拒絶しなかっただろう?」
「……それが相応しいと思ったから」
そう答えたアリスは、初めて抱かれた舞踏会の夜を思い出し、それをきっかけにユリウスとの関係が壊れた事と、自分の罪を知った上でこの世界を選んだ事と、舞踏会の翌日からくすぶっている欲を自嘲した。
そして、ブラッドはアリスの自己評価の低さと、罪を忘れられない自責の念が強い事に強情さに対し、正当といえる溜め息を大袈裟に吐いた。
「……本当にお嬢さんは『罪』が好きだな」
「ええ、私は罪を犯したから」
「……なら、私が堕としてあげよう」
というブラッドからの誘惑は、悪人という言葉が似合う、偽悪趣味を好む者らしい誘惑だとアリスは思った。
また、罪が忘れられぬアリスには、忘れるよりも堕ちる方が相応しいとも思った。
故に、誘いへ応じる様に再び身を預けた。
そして、身を預けられたブラッドは、アリスへの想いを隠す事なく、ただ愛でる様な丁重さで深いくちづけを仕掛けた。
そして、深く求められ過ぎた結果、アリスの身体から力が抜けた為、ブラッドは身体を抱きかかえながら耳元で甘く囁いた。
「お嬢さんはまだ堕ちられるよ。そして、堕ちた先には底などが無い事を私が証明しよう」
「……なら、もっと私を堕として」
そういうアリスの強がり、否、ただ堕ちる事を望む思いを隠そうとしないが故に、ブラッドはただ口元をニヤリと歪めながら、再び悪人らしい笑みと共に告げた。
「お嬢さんは私を退屈させないな」